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Japanische Klassiker mit Furigana

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くさめいきゅう

草迷宮

泉 鏡花

Lesen Sie 草迷宮 (くさめいきゅう) von 泉 鏡花 (いずみきょうか) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 71.733 Zeichen · 142 Bildschirme

Aozora Bunko

と実の母君の大空から、指さしたまう星の光は、電となって壁に閃めき、分れよ、退けよ、とおっしゃる声は、とどろに棟に鳴渡り、涙は降って雨となる、情の露は樹に灌ぎ、石に灌ぎ、草さえ受けて、暁の旭の影には瑠璃、紺青、紅の雫ともなるものを。

罪の世の御二人には、ただ可恐しく、凄じさに、かえって一層、ひしひしと身を寄せる。

そのあわれさに堪えかねて、今ほども申しました、児を思うさえ恋となる、天上の規を越えて、掟を破って、母君が、雲の上の高楼の、玉の欄干にさしかわす、桂の枝を引寄せて、それに縋って御殿の外へ。

空に浮んだおからだが、下界から見る月の中から、この世へ下りる間には、雲が倒に百千万千、一億万丈の滝となって、ただどうどうと底知れぬ下界の霄へ落ちている。あの、その上を、ただ一条、霞のような御裳でも、撓に揺れる一枝の桂をたよりになさる危さ。

おともだちの上たちが、ふと一人見着けると、にわかに天楽の音を留めて、はらはらと立かかって、上へ桂を繰り上げる。引留められて、御姿が、またもとの、月の前へ、薄色のお召物で、笄がキラキラと、星に映って見えましょう。

座敷で暗から不意にそれを。