Japanische Klassiker mit Furigana
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きくもようさらやまきだん
菊模様皿山奇談
三遊亭 円朝
Lesen Sie 菊模様皿山奇談 (きくもようさらやまきだん) von 三遊亭 円朝 (さんゆうていえんちょう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 189.935 Zeichen · 379 Bildschirme
物も何もございませんし、着せてお寐かし申す物もございません、それが御承知なれば見苦しけれども御遠慮なくお泊り遊ばせと、親切な女で汚い盥へ谷水を汲んで来て、足をお洗いなさいというので足を洗いました」
○「へえー其の娘の親父か何かいましたろう」
侍「親父もいない、娘一人で」
○「へえー……母親もいませんか」
侍「そう喋っては困りますな」
○「もう云いません、それから」
侍「ところが段々聞くと両親もなく、只一人斯る山の中に居って、躬ら自然薯を掘って来るとか、或は菌を採るとか、薪を採るとか、女ながら随分荒い稼ぎをして微かに暮しておるという独身者さ、見れば器量もなか/\好い、色が白くて目は少し小さいが、眉毛が濃い、口元が可愛らしく、髪の毛の光艶も好し、山家に稀な美人で」
○「へえー、ふう成程」
侍「何とも云やアしない、まア黙ってお聞き」
○「へえ」
侍「拙者は修業の身の上で、好い女だとは思いましたけれど、猥らしい事を云い掛けるなどの念は毛頭ない」
○「それは何年頃の事ですか」
侍「丁度五年以前の事で」
○「あなたは幾歳だえ」
侍「其様な事を聞かなくとも宜い、三十九才じゃ」