Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

こんにゃくぼん

菎蒻本

泉 鏡花

Lesen Sie 菎蒻本 (こんにゃくぼん) von 泉 鏡花 (いずみきょうか) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 14.957 Zeichen · 30 Bildschirme

Aozora Bunko

そのかわり、今度は成田までもわざわざ出向くから、と申しますと、婦が莞爾して言うんでございます。

これほどまでに、生命がけで好きなんですもの、どこの、どうした蝋燭だか、大概は分ります。一度燃えたのですから、その香で、消えてからどのくらい経ったかが知れますと、伺った路順で、下谷だが浅草だが推量が付くんです。唯今下すったのは、手に取ると、すぐに直き近い処だとは思いました、……では、大宗寺様のかと存じましたが、召上った煙草の粉が附着いていますし、御縁日ではなし、かたがた悪戯に、お欺ぎだとは知ったんですが、お初会の方に、お怨みを言うのも、我儘と存じて遠慮しました。今度ッからは、たとい私をお誑しでも、蝋燭の嘘を仰有るとほんとうに怨みますよ、と優しい含声で、ひそひそと申すんで。

もう、実際嘘は吐くまい、と思ったくらいでございます。

部屋着を脱ぐと、緋の襦袢で、素足がちらりとすると、ふッ、と行燈を消しました。……底に温味を持ったヒヤリとするのが、酒の湧く胸へ、今にもいい薫で颯と絡わるかと思うと、そうでないので。――

カタカタと暗がりで箪笥の抽斗を開けましたがな。