Japanische Klassiker mit Furigana
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はなばなしきしゅんかん
華々しき瞬間
久坂 葉子
Lesen Sie 華々しき瞬間 (はなばなしきしゅんかん) von 久坂 葉子 (くさかようこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 45.114 Zeichen · 92 Bildschirme
「ちょっと用事があるのよ。今度ね」
エレベーターの扉がしまった。仁科六郎は冷い顔をしていた。彼女は、蓬莱和子と仁科六郎の関係を考えた。
カレワラにはいると、奥でピアノの音がしていて、マダムがリードを練習していた。お客にきかせるならジャズでもうたえばいいのに、南原杉子はそう思った後で苦笑した。一人も御客はいなかったのだ。カウンターの上の水仙は枯れかかっている。女の子が珈琲をいれながら、ママさんを呼びましょうかと云った。南原杉子はにっこりうなずいた。
「まあ、いらっしゃい。おまちしてましたのよ」
「先日は失礼、いそがしくって……」
「そうですってね。六ちゃんが云ってました。一人で何でもやってらっしゃるんですってね」
「(六ちゃん。よほど親しい人とみえる)ぼんやりだから、仕事駄目なのよ。……いいお店。おたのしみね」
「あらいやだ。ちっとももうかりませんのよ。あなた東京の方ね。私、谷山さんの弟子ですのよ。あ、先達は、見えてたでしょう。ああして、月に一回レッスンに来て頂いてますの。関西の御弟子さんはみんなここへいらっしゃるのですよ。御店だか稽古場だかわかりませんわ」