Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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おちぼひろい

落穂拾い・犬の生活

小山 清

Lesen Sie 落穂拾い・犬の生活 (おちぼひろい) von 小山 清 (こやまきよし) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 239.741 Zeichen · 486 Bildschirme

Aozora Bunko

私は母から云われて改めて助ちゃんにお礼を云った。助ちゃんは「いい塩梅でした。あたしが通り合わせて。」と云って、それから如何にも感心したように、「清ちゃんはえらい。」と私のことを褒めた。私が自分を溝に突き落した友達のことを庇っていると云うのである。私には思いがけなかった。私は自分の不注意から落ちたとばかり思っていたから。助ちゃんにそう云われてもなにも思い当ることはないのである。

「誰も押さなかったよ。」とくりかえしたら、祖父があっさり、

「うん。押したというわけでもなかったのだろう。」

と云った。

祖父はまた、「助公。お前、着物を汚して気の毒したな。下帯まで汚れちまったろう。」と云って、祖母に云いつけて自分の着物を一揃助ちゃんのために出させた。助ちゃんはなにからなにまで祖父の物を身につけて帰った。助ちゃんが溝に飛び込む際に脱ぎ捨てた下駄は、のぶちゃんが持ってきてくれていた。

翌朝学校へ行きながら、のぶちゃんの話を聞くと、私が溝に落ちたのは後からはじめさんが押したからであった。はじめさんは、ほんとに押したのではない、押す真似をしただけだ。おっ母さんに云いつけたら承知しないぞとのぶちゃんを嚇かしたそうである。