Japanische Klassiker mit Furigana
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おちぼひろい
落穂拾い・犬の生活
小山 清
Lesen Sie 落穂拾い・犬の生活 (おちぼひろい) von 小山 清 (こやまきよし) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 239.741 Zeichen · 486 Bildschirme
そうだ、あのノートに万年筆を走らせていた時の彼女の表情、あれをこそ職業的というのであろう。彼女のもの怖じしない近代女性振りも、すべて職業上の促しによるものだ。なんのことはない、訪問慣れというやつだ。それをなんだ。感じがいいだの、従妹だの、芋の食いっぷりが気に入ったとか、嫁に貰ってやってもいいなどと、「お写真よりはお綺麗」、あれにすっかり浮かされてしまったんだ。やっぱり俺は甘ちゃんだわい、助平な気取屋だと思ったら、眼の前が真暗になった感じで、それでもなおざりに出来ぬ重大な事実に気づき、
「君、まあ待ち給え。そんなものを雑誌になど発表されたら困るよ。それこそ僕は太宰さんに叱られてしまう、破門を、」と云いかけて、失敗ったと思ったが後の祭、「申し遅れましたなんてずるいぞ、卑怯だよ。君は雑誌記者だなんて嘘だろう。女探偵じゃないか? 君は僕を脅迫するのか?」
メフィストは遂に逆上し、あらぬ事さえ口走った。