Japanische Klassiker mit Furigana
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らくご・きょうそれつでん
落語・教祖列伝
Lesen Sie 落語・教祖列伝 (らくご・きょうそれつでん) von Sakaguchi Ango (坂口 安吾) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 12.007 Zeichen · 25 Bildschirme
エイッ!」
サッと青眼に身構える。するとホラブンのモチ竿がスルスルとのびてくる。
「チョーセイ、チョーセイ、チョーセイ、チョーセイ」
剣術の試合とちがって、間がちがっている。勝手がわるい。ホラブンのモチ竿は間ということを考えていないように見える。青眼に構えた刀の先とモチ竿の先が、同じように両者の力点となっていることは剣術の試合と変りはない。
しかし、剣の試合とちがうのは、刀の先にくらべると、モチ竿の先には、甚しく変化がこもっているかに見えることである。変化が多いということは、それだけこもった力の量が大きくて深いということでもある。竿の先がピリピリプルンプルンとふるえている。その力をたどって行くとホラブンの手もとへ行くが、その手もとは容易ならぬ変化の量を感じさせるに充分だ。しかしホラブンの目の方により大きな力の源泉がこもっているということが、竿の先の振動から身に沁みて分ってくる。しかし、目を見るヒマがない。ただ、目にこもる力の源泉を感じさせられているだけである。
ところが力は分派して、もっと別の宙天から、別行動を起して、彼にかかってくるものがある。それはホラブンの絶え間なしにつぶやいている咒文である。