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Japanische Klassiker mit Furigana

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らくご・きょうそれつでん

落語・教祖列伝

坂口 安吾

Lesen Sie 落語・教祖列伝 (らくご・きょうそれつでん) von Sakaguchi Ango (坂口 安吾) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 12.245 Zeichen · 25 Bildschirme

Aozora Bunko

決して返すことがないが、借金というのである。家老なども密々借りにくることがある。だから別に威張りもしないが、大そう格式を持っている。

団右衛門の愛妾のオトキというのが同じ村に立派な妾宅を造ってもらって莫大な財産を分けてもらったが、年ごろの一人娘がいるだけで、男の子がいない。そこで聟をさがしているが、本宅にくらべれば百分の一ほどの家屋敷財産とは云え、旦那様の来遊ヒンパンな妾宅だから、数寄をこらし、築山には名木奇岩を配し、林泉の妙、古い都の名園や別邸にも劣らぬような見事なもの。お金だって千両箱の五ツぐらいは分けてもらっている。けれども妾宅のことだから、身分のあるところから養子を貰うわけにいかない。

ところがオトキという妾が利巧者で、妾などというものでも人が大事にしてくれるのは旦那様が生きているうちだけのこと。旦那が死ねば妾の子などは村には居づらくなるだろうし、誰も大事にしてはくれない。今は人の羨む金があっても座して食えば山でもなくなるという通りのものだ。オトキはこう考えているから、娘の聟は低い身分の者でタクサンだ。実直で、利巧なところもあって、働きのある男を見込んで聟にとり、城下町へ店でも持たせて、末長く一本立ちができて子孫が栄えるようにさせたいものだと思っている。