Japanische Klassiker mit Furigana
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らくご・きょうそれつでん
落語・教祖列伝
Lesen Sie 落語・教祖列伝 (らくご・きょうそれつでん) von Sakaguchi Ango (坂口 安吾) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 14.667 Zeichen · 30 Bildschirme
オッカネなア。オラも、こんげのオッカネことは、生れてから聞いたことがねえもんだて。誰に来てもろたら、ええもんだろか。この村にいッち強ッついモンは、困ったもんだのう、一番目はあのアネサにきまッてるこて。あのアネサがオッカねえというモンは、どこの誰らろかのう?」
庄屋が大そう苦心しているところへ、ちょうどいいアンバイに、たそがれたころ、遠乗りの家老が山道に行きなやみ、一人の侍をしたがえて庄屋のところへ辿りついた。
庄屋から明朝の果し合いの話をきいて大いに興がり、よろこんで一しょに行ってくれることになった。まさかミコサマが相手になって出てくることはあるまいが、アネサがそれを怒って、天狗様の屋敷の門をぶち破ってあたけはじめたら、家老と侍が取り抑えてくれる約束であった。
翌朝になった。
まだ真ッ暗のうちから、家老は庄屋の案内でホコラの前の物蔭に隠れていた。そこへ馬吉のオカカが血相変えて駈けつけたが、家老を見るとホッとして、
「オラ、ほんに安心したれね。あのネボスケのアネサが今日は暗いうちに起きたもんだ。マサカと思うていたがんだがね。オラ、ビックリして、オトトもキンカの野郎も叩き起しているヒマがありましねがんだ。