Japanische Klassiker mit Furigana
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がもううじさと
蒲生氏郷
幸田 露伴
Lesen Sie 蒲生氏郷 (がもううじさと) von 幸田 露伴 (こうだろはん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 65.772 Zeichen · 128 Bildschirme
主従は互に見交わす眼と眼に思い入れ宜しくあって、ム、ハハ、ハハ、ハハハと芝居ならば政宗方の計画の無功に帰したを笑うところであった。けれど細心の町野左近将監のような者は、殿、政宗が進じたる茶、別儀もなく御味わいこれありしか、まった飲ませられずに御ン済ましありしか、飲ませられしか、如何に、如何に、と口々に問わぬことは無かったろう。そして皆々の面は曇ったことだろう。氏郷は、ハハハ、飲まねば卑怯、余瀝も余さず飲んだわやい、と答える。家来達はギェーッと今更ながら驚き危ぶむ。誰そあれ、水を持て、と氏郷が命ずる。小ばしこい者が急に駛って馬柄杓に水を汲んで来る。其間に氏郷は印籠から「西大寺」(宝心丹をいう)を取出して、其水で服用し、彼に計謀あれば我にも防備あり、案ずるな、者共、ハハハハハハ、と大きく笑って後を向くと、西大寺の功験早く忽ちにカッと飲んだ茶を吐いて終った。
以上は蒲生方の記するところに拠って述べたので、伊達方には勿論毒を飼うたなどという記事の有ろうようは無い。毒を用いて即座に又は陰密に人を除いて終うことは恐ろしい世には何様しても起り、且つ行われることであるから、かかる事も有り得べきではある。