Japanische Klassiker mit Furigana
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はくめい
薄明
Lesen Sie 薄明 (はくめい) von Dazai Osamu (太宰 治) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 9.073 Zeichen · 18 Bildschirme
甲府の妻の里では、父も母も亡くなり、姉たちは嫁ぎ、一ばん下の子は男で、それが戸主になっているのだが、その二、三年前に大学を出てすぐ海軍へ行き、いま甲府の家に残っている者は、その男の子のすぐ上の姉で、私の妻のすぐの妹という具合いになっている二十六だか七だかの娘がひとり住んでいるきりであった。その娘が、海軍に行っている男の子と手紙で甲府の家の事に就いてしょっちゅうこまごまと相談し合っている様子であった。私はその二人の義兄という事になっているわけだが、しかし、義兄なんてものは、その家に就いて何の実権のあるわけはない。実権どころか、私は結婚以来、ここの家族一同には、いろいろと厄介をかけている。つまり、たのみにならぬ男なのだから、義妹や義弟たちから、その家の事に就いて何の相談にもあずからぬのは、実に当然の事であって、また私にしても、そんな甲府の家の財産やら何やらには、さっぱり興味も持てないので、そこはお互いにいい按配の事であった。しかし、二十六だったか七だったか、八か、あらたまって尋ねて聞いた事も無いので、はっきりした事は覚えていないが、とにかくまあ、その娘ひとりであずかっている家に、三十七の義兄と三十四の姉が子供を二人も連れてどやどやと乗り込んで、そうしてその娘と遠方の若い海軍とをいい加減にだまして、いつのまに