Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
うすこうばい
薄紅梅
泉 鏡花
Lesen Sie 薄紅梅 (うすこうばい) von 泉 鏡花 (いずみきょうか) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 61.133 Zeichen · 122 Bildschirme
」
「ええ、絵も評判でございます。……中坂の、そのお娘ごもおっしゃいました。その小説の『たそがれ』は、現代のおいらんなんだそうですけれど、作者だか、絵師さんだかの工夫ですか、意匠で、むかし風に誂えたんでしょう、とおっしゃって、それに、雑誌にはいろいろの作が出ておりますけれど、一番はなへのっておりますから、そうやって一冊本の口絵のように……だそうなんでございますッて。」
「結綿の、御容子のいい。」
口絵から目を放さず、
「その方、いろいろな事を、ようごぞんじ……羨しいこと。表紙を別につけて、こうなされば、単行――一冊ものもおんなじようで、作者だって、どんなにか嬉しいでしょうよ。」
その方、という、この方、もいろいろな事を、ようご存じ。……で、その結綿のかな文字を、女房の手に返すと、これがために貸本屋へ立寄ったろう、借りて行く心づもりに、口絵を伏せて、表紙をきちんと、じっと見た。
「あら。」
と瞳をうつくしく、
「ちょいと、辻町糸七作、『たそがれ』――お書きになったのは、これは、どちらの、あのこちらの御主人。」
「飛んだ、とんだ、いいえ、飛んでもない。」
と何を狼狽えたか、女房はまた顔を赤くした。