Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

ぐびじんそう

虞美人草

夏目 漱石

Lesen Sie 虞美人草 (ぐびじんそう) von Natsume Sōseki (夏目 漱石) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 198.559 Zeichen · 401 Bildschirme

Aozora Bunko

「御飯が少し冷えてますね」

「冷えてるのはいいが、硬過ぎてね。――阿爺のように年を取ると、どうも硬いのは胸に痞えていけないよ」

「御茶でも上がったら……注ぎましょうか」

青年は無言のまま食堂へ抜けた。

日ごと夜ごとを入り乱れて、尽十方に飛び交わす小世界の、普ねく天涯を行き尽して、しかも尽くる期なしと思わるるなかに、絹糸の細きを厭わず植えつけし蚕の卵の並べるごとくに、四人の小宇宙は、心なき汽車のうちに行く夜半を背中合せの知らぬ顔に並べられた。星の世は掃き落されて、大空の皮を奇麗に剥ぎ取った白日の、隠すなかれと立ち上る窓の中に、四人の小宇宙は偶を作って、ここぞと互に擦れ違った。擦れ違って通り越した二個の小宇宙は今白い卓布を挟んでハムエクスを平げつつある。

「おいいたぜ」と宗近君が云う。

「うんいた」と甲野さんは献立表を眺めながら答える。

「いよいよ東京へ行くと見える。昨夕京都の停車場では逢わなかったようだね」

「いいや、ちっとも気がつかなかった」

「隣りに乗ってるとは僕も知らなかった。――どうも善く逢うね」

「少し逢い過ぎるよ。――このハムはまるで膏ばかりだ。君のも同様かい」