Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

ぐびじんそう

虞美人草

夏目 漱石

Lesen Sie 虞美人草 (ぐびじんそう) von Natsume Sōseki (夏目 漱石) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 198.559 Zeichen · 401 Bildschirme

Aozora Bunko

「当てて見ろ。ハハハハ阿父には分らないよ。琴を聴くと京都の事を思い出すね。京都は静でいい。阿父のような時代後れの人間は東京のような烈しい所には向かない。東京はまあ小野だの、御前だののような若い人が住まう所だね」

時代後れの阿父は小野さんと自分のためにわざわざ埃だらけの東京へ引き越したようなものである。

「じゃ京都へ帰りましょうか」と心細い顔に笑を浮べて見せる。老人は世に疎いわれを憐れむ孝心と受取った。

「アハハハハ本当に帰ろうかね」

「本当に帰ってもようござんすわ」

「なぜ」

「なぜでも」

「だって来たばかりじゃないか」

「来たばかりでも構いませんわ」

「構わない? ハハハハ冗談を……」

娘は下を向いた。

「小野が来たそうだね」

「ええ」娘はやっぱり下を向いている。

「小野は――小野は何かね――」

「え?」と首を上げる。老人は娘の顔を見た。

「小野は――来たんだね」

「ええ、いらしってよ」

「それで何かい。その、何も云って行かなかったのかい」

「いいえ別に……」

「何にも云わない?――待ってれば好いのに」

「急ぐからまた来るって御帰りになりました」

「そうかい。それじゃ別に用があって来た訳じゃないんだね。