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Japanische Klassiker mit Furigana

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ぐびじんそう

虞美人草

夏目 漱石

Lesen Sie 虞美人草 (ぐびじんそう) von Natsume Sōseki (夏目 漱石) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 198.559 Zeichen · 401 Bildschirme

Aozora Bunko

何が気に入らないで、親の家を出るんだか知らないが、少しは私の心持にもなって見てくれないと、私が世間へ対して面目がないじゃないか」

「世間はどうでも構わないです」

「そんな聞訳のない事を云って、――頑是ない小供みたように」

「小供なら結構です。小供になれれば結構です」

「またそんな。――せっかく、小供から大人になったんじゃないか。これまでに丹精するのは、一と通りや二た通りの事じゃないよ、御前。少しは考えて御覧な」

「考えたから出るんです」

「どうして、まあ、そんな無理を云うんだろうね。――それもこれもみんな私の不行届から起った事だから、今更泣いたって、口説いたって仕方がないけれども、――私は――亡くなった阿父さんに――」

「阿父さんは大丈夫です。何とも云やしません」

「云やしませんたって――何も、そう、意地にかかって私を苛めなくっても宜さそうなもんじゃないか」

甲野さんは額を提げたまま、何とも返事をしなくなった。糸子はおとなしく傍に着いている。雨は部屋を取り巻いて吹き寄せて来る。遠い所から風が音を輳めてくる。ざあっと云う高い響である。また広い響である。響の裡に甲野さんは黙然として立っている。