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Japanische Klassiker mit Furigana

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くものゆめ

蜘蛛の夢

岡本 綺堂

Lesen Sie 蜘蛛の夢 (くものゆめ) von 岡本 綺堂 (おかもときどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 147.189 Zeichen · 298 Bildschirme

Aozora Bunko

周さんが悪いのではない、何事もわたしの罪であるというような、男をかばった書置を残して崔はある夜そっと旅館をぬけ出した。そのゆく先はこの西湖で、彼女は月を仰いで暫く泣いた後に、あわや身を投げ込もうとするところへ、不意にあらわれて来たのが、かの蘇小小の霊といわれる美人だ。美人は崔をひきとめて身投げの子細をきく。それがいかにも優しく親切であるので、年のわかい崔はその女の腕に抱かれながら一切の事情を打明けた。それが今度の問題ばかりでなく、過去の秘密いっさいをも語ってしまったらしい。それを聞いて、女はその美しい眉をあげた。そうして、崔にむかって決して死ぬには及ばない。わたしが必ずおまえさん達を救ってやるから、今夜は無事に宿へ帰ってこの後の成行きを見ていろと誓うように言った。それが嘘らしくも思われないので、崔は死ぬのを思いとどまって素直にそのまま帰ってくると、その翌日、かの女は李の芝居を見物に来て、楽屋へ何かの贈り物をした。それが縁になって、どういう風に話が付いたのか、李はかの女に誘い出されて、二度までも西湖のほとりへ行ったらしい。三度目に行ったときに、おそらく何かの眠り薬でも与えられたのだろう、蘇小小の墓の前に眠ったままで、再び醒めないことになってしまったのだ。