Japanische Klassiker mit Furigana
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われはうたえども やぶれかぶれ
蜜のあわれ・われはうたえども やぶれかぶれ
室生 犀星
Lesen Sie 蜜のあわれ・われはうたえども やぶれかぶれ (われはうたえども やぶれかぶれ) von 室生 犀星 (むろうさいせい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 45.726 Zeichen · 90 Bildschirme
畳の上に坐ってこんなことを繰り返して一たいどうする気かという、何時もの当然の問答をくり返してみた。すぐ立って出ようとしたが、あれから一時間くらいしか経っていない、少女達の目をさまさせることもそうだが、それよりも頻繁に通うということに今夜のいまの状態にこだわりがあって、幾ら何でもばかばかしいという他人への臆測がめずらしく頭に来た。けれども事態はどうにもならないところに来ていて、書斎の襖から始まる六枚の襖板戸を念入りにそっと明け、節マリ子の目をさますまいと引戸をすべらせたが、幸いマリ子の起きる様子もなかった。土間を飛び越えるときにも足袋はきであったから縁側に物音が立たずに、奥テル子の部屋の電灯も点かなかった。タイルずくめの真白な内部にはいり、私は川か山にまたがる跨り方をして身がまえた。この内部にいるあいだは始終私は目をとじていて、物を思うことを避けただ放尿の一心にからみついていた。例によって、まだか、まだ出ないかという声がして来たので、水洗のタンクのねじを強くしめてみたが、水と栓のぐあいで圧迫音が起ってそれが、まだか、まだ出ないかという人声になって聴えるのだ。