Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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とんぼがえり

蜻蛉返り

佐藤 垢石

Lesen Sie 蜻蛉返り (とんぼがえり) von 佐藤 垢石 (さとうこうせき) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 3.408 Zeichen · 7 Bildschirme

Aozora Bunko

その旅行の途中というのが、九州の五島沖、台湾海峡、秋田地先の日本海である。

五島沖を通過する子持ち鰡の大群は、日本海や北支那海の方から集まってきて、太平洋の方へ行くのであろうといわれている。台湾海峡を通過するのは、中支方面の広い海に数多く棲んでいる鰡が、大群をなしてバシー海峡をへて南太平洋の方へ行くのではないかといわれているし、秋田県地先を通るのは日本海の奥や、オホーツク海の方から、くるらしいというのだ。

してみると、太平洋の沿岸方面を通過する鰡群がいないことになる。従って、東京や東海道方面で、からすみをこらしえる話をあまり耳にしないのである。少なくとも、広くは世間に知られていない。

ところが、やはり太平洋沿岸方面にも、子持ち鰡の群れが通過する場所は分かっているのだ。それは伊豆半島の南端石廊岬から大瀬あたりへかけての海である。この辺へくる鰡は、北日本の方から次第に下ってきて、房州から東京湾あたりの群れを集め、さらに相模湾を加えて伊豆半島の東岸を南下、下田から駿河へ向かって、西に曲がるものと見える。

そして、この群れが下田から西に向かうと、あの海岸線に沿って冬の海を次第次第に旅行するのだが、鰡という魚は妙な習性を持っていて、海岸線に従って克明に旅行する。