Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
はえおとこ
蠅男
海野 十三
Lesen Sie 蠅男 (はえおとこ) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 118.129 Zeichen · 237 Bildschirme
あたくし気がかりでなりませんわ」
「いや尤もです。実はネ――」と検事はカオルの顔を注意深く見つめ「実は――愕いてはいけません――お父さんは三十日に旅行をされ、未だに帰って来ないのです。そしておまけに、この家のうちに何者とも知れぬ焼屍体があるのです」
「まあ、父が留守中に、そんなことが出来ていたんですか。ああそれで解りましたわ。警官の方が集っていらっしゃるのが……」
「貴女はお父さんがこの家に帰ってくると思いますか」
「ええ勿論、そう思いますわ。――なぜそんなことをお聞きになるの」
「いや、私はそうは思わない。お父さんはもう帰って来ないでしょうネ」
「あら、どうしてそんな――」
「だって解るでしょう。お父さんには、貴女との固い約束を破って旅に出るような特殊事情があったのです。そして留守の屋内の暖炉の中に一個の焼屍体が残っていた」
村松検事はそう云って、女の顔を凝視した。
二つの殺人宣告書
「あッ」とカオルは愕きの声をあげた。「するともしや、父が殺人をして逃亡したとでも仰有るのですか」
「まだそうは云いきっていません。――一体お父さんは、この家でどんな仕事をしていたか御存じですか」