Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

はえおとこ

蠅男

海野 十三

Lesen Sie 蠅男 (はえおとこ) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 118.129 Zeichen · 237 Bildschirme

Aozora Bunko

「わたくしもよくは存じません。ただ手紙のなかには、(自分の研究もやっと一段落つきそうだ)という簡単な文句がありました」

「研究というと、どういう風な研究ですか」

「さあ、それは存じませんわ」

「この家を調べてみると、医書だの、手術の道具などが多いのですよ」

「ああそれで皆さんは父のことをドクトルと仰有るのですね」

女はすこし誇らしげに、わずかに笑った。

そのとき正木署長が、検事の傍へすりよった。

「ええ、……緊急の事件で、ちょっとお耳に入れて置きたいことがありますんですが、いま先方から電話がありましたんで……」

「なんだい、それは――」

廊下へ出ると署長は低声で、富豪玉屋総一郎氏が今夜「蠅男」に生命を狙われていることを報告し、只今それについて玉屋から、どうも警察の護衛が親切でないから、司法大臣に上申するといってきた顛末を伝えた。

村松検事は署長に、その脅迫状を持っているなら見せるように云った。

署長は、お安い御用といいながら、ポケットを探ったが、どうしたものか先刻預って確かにポケットに入れたはずの封筒が、何処へ落としたか見当らないのであった。

「どうしたんやろなア、確かにポケットに入れとったのじゃが――ひょっとすると階下の大広間へ忘れてきたのかしらん。