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Japanische Klassiker mit Furigana

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はえおとこ

蠅男

海野 十三

Lesen Sie 蠅男 (はえおとこ) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 118.129 Zeichen · 237 Bildschirme

Aozora Bunko

僕もそれに同感しています」

「はあ、そうでっか」と糸子は肯き、「こんな高いところに吊るのやったら、ちょっと簡単には出来まへんやろな。犯人が、いま云やはったようなことをするのに、時間がどの位かかりまっしゃろ」

「ええ、なんですって。この犯行にどの位時間が懸るというのですか。うむ、それは頗る優秀なる質問ですね。――」

帆村は腕を組んで、犯行の時間を推定するより前に、なぜ糸子が、このような突然の質問を出したかについて訝った。

答に出た「蠅男」

「犯行に費した時間はというと、そうですね、まず少くとも二分は懸るでしょうね。手際が悪いとなると、五分も十分も懸るでしょう」

「ああそうでっか。二分より早うはやれまへんか」

と糸子は帆村に念を押した。

「二分より早くやるには余程人数が揃っているとか、或いはまた道具が揃っていないと駄目ですね」

「ああそうでっか。――二分、ああ二分はかかりまっかなア」

糸子はなぜか二分という時間にこだわっていた。

帆村は糸子の問に応えているうちに、妙な事実に気がついた。それは犯人はどんな台を使って総一郎をこんな高いところに吊りあげたかという疑問だった。