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Japanische Klassiker mit Furigana

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ちぬられたかいとう

血ぬられた懐刀

国枝 史郎

Lesen Sie 血ぬられた懐刀 (ちぬられたかいとう) von 国枝 史郎 (くにえだしろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 35.586 Zeichen · 71 Bildschirme

Aozora Bunko

黄金をやろう、背負いきれないほどの黄金を!」

どうやら最後のこの言葉は、四塚の姥をまどわしたらしい。

しばらくの間は黙っていたが、諂うように声をかけた。

「黄金を下さると有仰るので?」

「やるよやるよ、背負いきれないほどやるよ」

「まあまあ左様でござりますか、考えることにいたしましょう。妾はすっかり老い枯ちて居ります。この女部屋の宰領役さえ、わずらわしいものになりました。どうぞ閑静な土地へ参って、安楽なくらしをいたしたいもので。それにはお宝が入用りますので。……貴郎様がそれを下さるという。有難いことでござりますよ。ではこの扉をあけましょう。ご自身にお入りなさりませ。ご自身に寝部屋へ参られませ」

すぐにカチカチと音がした。どうやら錠でもあけるらしい。

「有難い有難い礼を云うぞ。そうしたら俺はお紅を連れ出し、遠く他国へ行くことにしよう。そうしてそこで一緒に住む」

やがてギーという音がした。

と、扉が一方へあいて、先刻方お紅の部屋に在って、お紅に因果を含めていた、老婆が顔をつき出した。すなわち四塚の姥である。

「お入りなされ」

「もう占めたぞ!」

だがその時どうしたのであろうか、四塚の姥は、