Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ちまんだらしちょうぶし

血曼陀羅紙帳武士

国枝 史郎

Lesen Sie 血曼陀羅紙帳武士 (ちまんだらしちょうぶし) von 国枝 史郎 (くにえだしろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 88.970 Zeichen · 176 Bildschirme

Aozora Bunko

それは、あの女の着ていた物が、次々に脱げて、地へ落ちたことで知れる)

しかし、その後、紙帳やお浦はどうなったことか?

それが解らないからこそ、左門は憂欝なのであった。

林を縫って流れている小川があり、水が清らかだったので、底の礫さえ透けて見えた。それを左門が跨いで越した時、水に映った自分の姿を見た。顔に精彩がなかった。

(家を喪った犬は、みすぼらしいものの代表のように云われているが、俺にとっては紙帳は家だ。それを失ったのだからなア)

顔に精彩のないのも無理がないと思った。

(どうぞして紙帳を探し出したいものだ)

彼は黙々と歩いて行った。

それにしても、何故彼は、道了塚の方へ行くのであろう? たいした理由があるのではなく、数日前ここの林へ紙帳を釣って野宿したことがあり、それが懐かしかったのと、五郎蔵の乾児二人を斬り、身をかくしたところが林で、その林が道了塚の方へつづいていたので、それで道了塚の方へ足を運ぶまでであった。

彼は、どうして五郎蔵の乾児二人が、自分の隠れている農家などへやって来たのか、解らなかった。

(やはり五郎蔵一味め、俺の行衛を探しているのだな)