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Japanische Klassiker mit Furigana

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まちはふるさと

街はふるさと

坂口 安吾

Lesen Sie 街はふるさと (まちはふるさと) von Sakaguchi Ango (坂口 安吾) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 193.435 Zeichen · 389 Bildschirme

Aozora Bunko

しかし、礼子の意見はちがっていた。

「生きていますよ。私たちのように平凡な女は、生きることを考えて、悩むものです。あなたのように、力みすぎたり、諦めすぎたりしないのよ。案外ノンビリと、お友だちと水泳にでもいっているのかも知れません」

青木は、とてもそんな風に思うことができなかった。

二

青木は玉川上水に沿うて、さまよった。記代子の宿から、歩いて四十五分ぐらい。死ぬとすれば、まずここを考えるのが自然であった。濁った早い流れを見つめて歩いていると、その下に記代子がいるように思われて仕方がなかった。

「よびかけてくれないかな」

と、青木は思った。自然林に、おびただしい小鳥が啼いていた。

「あんな風に、よびかけてくれないかな」

青木は、しかし、自分がどうかしている、と考えた。どうして、玉川上水なんかへ、来たのだろう? 五十の男が人の行方を探すにしては、論理的なところがなさすぎる。まるで女学生のように直感的でセンチである。

「だらしがない!」

まったくだ。泣きべそかいているじゃないか。ともかく学問を身につけた人間が、論理的なところを皆目失って行動しているようでは、身の終りというものだ。