Japanische Klassiker mit Furigana
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まちはふるさと
街はふるさと
Lesen Sie 街はふるさと (まちはふるさと) von Sakaguchi Ango (坂口 安吾) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 193.435 Zeichen · 389 Bildschirme
かとヒガンだほどであった。
エンゼルは、にわかにバカらしくなっていた。奥様然とのさばっている記代子のバカ面を見るのも胸クソがわるい。
戦法を変えて、芝居気なしに、露骨な取引をすべきじゃないかと考えはじめたから、放二に対しても、演技者の気持を多分に失っている。さもなければ、酔いすぎても昨夜のようなことはやらない。
放二という男は、見る通りこれだけの、掛け値なしのグズのウスノロと見極めをつけたから、即坐に新体勢をととのえた。
「実はですね。諸事金づまりの世の中。仕事を手びろくやりすぎたものですから、費用はかさむばかりですが、回収する金が十分の一もありません。流行のコゲツキという奴、どこも同じ風ですなア。花屋だけでは、損するばかり、食って行かれませんから、記代子にも働いてもらわなければならないのです。まさか女給にだすわけにもいきませんが」
エンゼルは気をもたせて、しかし、恐縮したように笑ってみせた。
十二
エンゼルは放二をなめてしまった。もはや、こんな小物は相手ではない。記代子というバカ娘が格下げだから、それと対等にも当らないウスノロは問題ではなかった。