Japanische Klassiker mit Furigana
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しょうとつしんり
衝突心理
夢野 久作
Lesen Sie 衝突心理 (しょうとつしんり) von 夢野 久作 (ゆめのきゅうさく) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 7.041 Zeichen · 14 Bildschirme
「ヘイ。そうなんで……思い出してもゾッとします」
「フーム。しかし、そいつは何ともわからんな。イクラ怨みが在るにしても、そんな無茶をやるのは……」
「イイエ……」
戸若は昂奮して立上った。自分の告白の神聖さを侮辱されたように眼の色を変えて、口を尖んがらした。
「……そ……それに違いないんです。……でなけあコンナ事まで白状しやしません。ぶつかったトタンに私は……俺が悪かったッ……と怒鳴った位だったんです。ハタの奴には聞こえなかったかも知れませんけど……間違いありません」
と云ううちに額の傷が昂奮のために破れたらしい。繃帯の上に新しい血が真赤にニジミ出した。
交通巡査も二人の刑事も巡査部長と同様に憂鬱な顔になってしまった。相手の見幕の森厳さに圧倒されたかのように……。
「つい。まあええ。もちっと調べてみんとわからん」
交通巡査は幾分意地になったような語気で巡査部長に向って頭を下げた。
「ちょっと蟹口の助手をしていた山口猿夫という小僧の容態を見て来ます。口が利けたら審問してみたいですから……」
衝突現場附近の烏頭外科医院に入院していた乳搾少年、山口猿夫は左脚に巨大な石膏型をはめたまま意識を回復していた。