Japanische Klassiker mit Furigana
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せいようだことろっかくだこ
西洋だこと六角だこ
小川 未明
Lesen Sie 西洋だこと六角だこ (せいようだことろっかくだこ) von 小川 未明 (おがわみめい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 2.047 Zeichen · 5 Bildschirme
「あ、あの六角だこは、僕のによく似ているなあ。」と、遠くの方で、知らない子が上げているたこを見つめていいました。
「どのたこ?」と、きよ子さんも、年郎くんが、ながめている空の方を見たのです。なるほど、年郎くんの大事にしていた六角だこが上がっています。真ん中にどろがついているのや、尾に赤いひもと白いひもがついているのや、すべてに見覚えがありました。
「どうしたんでしょうね。」と、きよ子さんは、目をみはりました。
「飛んでいった僕のたこを拾ったのだと思うよ。」と、年郎くんは、自分の上がらない西洋だこのことなど忘れてしまって、ただ熱心によく上がっている六角だこを見つめていました。そして、このあいだ、糸が切れて、飛んでいったたこは、とうとう追いつかれなくて、町の方へ落ちてしまったのを思い出していました。
「なんだか年郎さんのたこらしいわね。」と、きよ子さんが、いいました。
「きっと、僕のたこだよ、あの子、拾ったのだ。」
「年郎さん、きいてごらんなさい。」
「だって、ちがうと悪いな。」と、年郎くんは、考えていたのです。
「尾もよく似ているわ。」
こう、きよ子さんがいったので、年郎くんは、ついに、その子供のそばへいって聞いてみる気が心の中に起こったのでした。