Japanische Klassiker mit Furigana
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せいようのはまやき
西洋の浜焼
中谷 宇吉郎
Lesen Sie 西洋の浜焼 (せいようのはまやき) von 中谷 宇吉郎 (なかやうきちろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 4.797 Zeichen · 10 Bildschirme
その他には紙ナプキンが、山のように積んであるだけで、何もおいてない。めいめいは、クラムの鉢をかかえて、勝手なところに坐り、ちょうどいい加減に蒸されている貝を、指でつまみ出して、液状バターに浸して食べる。ごく平凡な貝であるが、さっと蒸しただけであるから、非常に軟かく、また磯の香りが強くて、われわれには郷愁をさそう味である。
驚いたことは、砂を吐かすなどという手の込んだことは知らないので、どの貝も必ず砂をもっている。それで「液体バターで洗って」食べるのである。
横にはドラム罐みたような空罐が置いてあって、そのなか一杯に罐詰のビールが、氷に埋っている。そのビールを勝手にとって来て、クラムを肴に、盛んにビールを飲む。一わたりビールがまわった頃には、さすがに長いこの土地の黄昏も、少し夕闇めいて来る。その頃、男衆が、もうロブスターがよいと知らせてくれる。
キャンバスをめくると、夕闇の中に、湯気が真白に立ち上がる。その中に真赤なロブスターと黄色い玉蜀黍とが、際立って鮮かな色彩を見せている。その他、スイート・ポテト、馬鈴薯、ウィンナー・ソーセージなどたくさんある。