Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

せいこのしじん

西湖の屍人

海野 十三

Lesen Sie 西湖の屍人 (せいこのしじん) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 19.487 Zeichen · 39 Bildschirme

Aozora Bunko

それからあの小窓から、外をお眺めなさいませ、楚提が長く連っているのが見えます」

漢青年は、気がつくと、いつの間にか窓辺によっていた。そこから、西湖の風光が懐しく彼の心を打った。こうして、漢青年の幻想生活が始まった。

彼は、思い出したように食事をした。死んだものが食事をするとは、変ではないかと考えた。

「それは幻影だ。食事は永い間の習慣だ。そのような種類の幻影は、中々消えるものではない」どこかで、そう囁く者があるようだった。

漢青年は、幻影を自由に楽しんだ。殊に彼にとって好ましかったのは、マリ子を傍近く呼んで、他愛のない話をしたり、その果には思切った戯れを演じてみるのだったが、マリ子はどんなひどいことにも反抗しないで、あらゆる彼の欲するところに従った。反抗のない生活――そこにも漢青年は、幽界らしい特徴を発見した。

だが、それにも倦きてくると、彼はあらゆるものに注意を向けた。ことに彼を喜ばせたものは、音響だった。どんな微かな音響であっても、彼は見遁すことなく、その音響が何から来るものであるかについて、考えるのが楽しみになった。ことに、どうしたわけか、この楼台が震動すると共に起る音響に対して、興味がひかれたのだった。