Japanische Klassiker mit Furigana
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さいごうたかもり
西郷隆盛
Lesen Sie 西郷隆盛 (さいごうたかもり) von Akutagawa Ryūnosuke (芥川 竜之介) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 10.892 Zeichen · 22 Bildschirme
実はさっきから、相手の妙な論理と、いろいろな事をよく知っているのとに、悩まされて、追々この鼻眼鏡の前に一種の敬意に似たものを感じかかっていたのである。老紳士はこの間にポケットから、また例の瀬戸物のパイプを出して、ゆっくり埃及の煙をくゆらせながら、
「狄青が五十里を追うて、大理に入った時、敵の屍体を見ると、中に金竜の衣を着ているものがある。衆は皆これを智高だと云ったが、狄青は独り聞かなかった。『安んぞその詐りにあらざるを知らんや。むしろ智高を失うとも、敢て朝廷を誣いて功を貪らじ』これは道徳的に立派なばかりではない。真理に対する態度としても、望ましい語でしょう。ところが遺憾ながら、西南戦争当時、官軍を指揮した諸将軍は、これほど周密な思慮を欠いていた。そこで歴史までも『かも知れぬ』を『である』に置き換えてしまったのです。」
愈どうにも口が出せなくなった本間さんは、そこで苦しまぎれに、子供らしい最後の反駁を試みた。
「しかし、そんなによく似ている人間がいるでしょうか。」
すると老紳士は、どう云う訳か、急に瀬戸物のパイプを口から離して、煙草の煙にむせながら、大きな声で笑い出した。