Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
おやどりことり
親鳥子鳥
佐々木 邦
Lesen Sie 親鳥子鳥 (おやどりことり) von 佐々木 邦 (ささきくに) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 88.828 Zeichen · 181 Bildschirme
「厭やだぜ厭やだぜ」
「学校時代に少しお金を使って一週間ばかり家へお出になっていたことがあったでしょう?」
「それを喋ったのかい?」
「いいえ、悪いことは黙っている方が宜いと思って……」
「しかし源太郎さん、あれは友人の借金証文に判を捺したばかりだよ」
「それですから人柄は極く好いと保証して置きました」
「おやおや。それから?」
「それぐらいのものですよ」
「安心した」
「もう話が大分進んでいるんでしょう?」
「何の?」
「縁談ですよ」
「フッフフフフ。君、知っているのかい?」
「知っていますよ」
「それじゃ話すが、もう殆んど定っているんだ。今に絹子さんのお父さんが出て来るよ」
「然うですか。それはお芽出度う」
「日外の豆撒きのお蔭だよ」
「あれで決心がついたんですか?」
「然うでもないが、あんな粗忽をして具合が悪かった丈けに印象が深かったんだね。家へ帰って母に話すと、母は縁があるのかも知れないと言って笑っていたが、間もなく見に来て頻りに勧めるものだから、否応なしさ」
と芳夫さんは男らしく告白した。しかし僕に対して尊厳を保つ為めに余程言葉を修飾している。具合が悪かった丈けに印象が深かったというのは、あんなことがあった丈けに深く身に沁みたのである。