Japanische Klassiker mit Furigana
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ちかいのまき
誓之巻
泉 鏡花
Lesen Sie 誓之巻 (ちかいのまき) von 泉 鏡花 (いずみきょうか) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 7.856 Zeichen · 16 Bildschirme
団欒 石段 菊の露 秀を忘れよ 東枕 誓
団欒
後の日のまどいは楽しかりき。
「あの時は驚きましたっけねえ、新さん。」
とミリヤアドの顔嬉しげに打まもりつつ、高津は予を見向きていう。ミリヤアドの容体はおもいしより安らかにて、夏の半一度その健康を復せしなりき。
「高津さん、ありがとう。お庇様で助かりました。上杉さん、あなたは酷い、酷い、酷いもの飲ませたから。」
と優しき、されど邪慳を装える色なりけり。心なき高津の何をか興ずる。
「ねえ、ミリヤアドさん、あんなものお飲ませだからですねえ。新さんが悪いんだよ。」
「困るねえ、何も。」と予は面を背けぬ。ミリヤアドは笑止がり、
「それでも、私は血を咯きました、上杉さんの飲ませたもの、白い水です。」
「いいえ、いいえ、血じゃありませんよ。あなた血を咯いたんだと思って心配していらっしゃいますけれど血だもんですか。神経ですよ。あれはね、あなた、新さんの飲ませた水に着ていらっしゃった襦袢のね、真紅なのが映ったんですよ。」
「こじつけるねえ、酷いねえ。」
「何のこじつけなもんですか。ほんとうですわねえ。ミリヤアドさん。