Japanische Klassiker mit Furigana
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ぶたきちとヒョロこ
豚吉とヒョロ子
三鳥山人
Lesen Sie 豚吉とヒョロ子 (ぶたきちとヒョロこ) von 三鳥山人 (みどりさんじん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 55.498 Zeichen · 111 Bildschirme
これを見ていたお婆さんはカンカンに憤って、橋を渡って追っかけて来ました。そうしてヒョロ子の腕を掴みながら、
「お前達は泥棒だ。橋の渡り賃を払わずにこの河を渡った者は懲役に行くのだ。サア来い。お役所に連れてゆくから」
と怒鳴りました。
豚吉はふるえ上がってしまいました。
けれどもヒョロ子は驚きません。婆さんに腕を掴まれたまま静かに云いました。
「そんなわからないことを云うものではありません。私たちはあの橋を渡らずにここまで来たのです。橋を渡っていませんから、お金も払わなくていいでしょう」
と云いましたけれども、お婆さんはなかなか承知しません。
「いけないいけない。何でもお金を払わなければいけない」
と大きな声を出しました。
さっきからこの様子を見ていたお役所の役人は、あんまり夫婦の姿が珍らしいので、みんな出て来て三人のまわりを取巻いてしまいました。そうするとお婆さんは益勢付いて、やっぱりヒョロ子の腕を掴んだまま怒鳴り立てました。
「お役人様。この夫婦は泥棒ですよ。橋賃を払わずにこの橋を渡ったのです」
「いいえ、違います」
と、流石に堪忍強いヒョロ子にも我慢しきれなくなって云いました。