Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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とんぐん

豚群

黒島 伝治

Lesen Sie 豚群 (とんぐん) von 黒島 伝治 (くろしまでんじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 7.277 Zeichen · 15 Bildschirme

Aozora Bunko

「どれ、どこに?」谷間ばかりを見下していた健二がきいた。

「そらその下だ。」留吉は小屋の脇を指さした。

痩せて、骸骨のような、そして険しい目つきの爺さんが、山高をアミダにかむり、片手に竹の棒を握って崖の下へやって来た。

「おい、こらッ!」

大きな腹をなげ出して横たわっている牝豚を見つけて、彼は棒でゴツ/\尻を突ついた。

豚は「ウウ」と、唸って起き上ろうともしなかった。

「おい、こら!」

「ウ、ウウ。」牝豚はやはり寝ていた。

「おい、こら!」爺さんは、又、棒を動かした。

健二と留吉は草にかくれてくっ/\笑った。

一日かゝって、三人の役人は、結局、柵に固く栓をして、初めから豚を出さなかった、二三の小屋にのみ封印して、疲れ切って帰って行った。彼等は、それが自分達に降った裏切者の小屋であるとは気づく余裕がなかった。同様に手むかいをする百姓のだと思って、故意に厳重に処置をした。

四

二週間ほどたって、或る日、健二が残飯桶をかついで丘の坂路を登っていると、彼の足音を聞きつけて、封印を附けられた宇一の小屋から二十匹ばかりが急に揃って、割れるような呻きを発して、騒ぎだした。