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Japanische Klassiker mit Furigana

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ていそうについて

貞操について

宮本 百合子

Lesen Sie 貞操について (ていそうについて) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 5.541 Zeichen · 11 Bildschirme

Aozora Bunko

若い愛がまともに達成されず、途中で挫かれ、初々しい真摯さを愚弄されるために、いかほど、人間への信頼を失って肉体と精神との漂流をつづけている人があるだろう。売笑婦の増大、半売笑婦人の増大は、偽善めかした貞操論者の顔の上へはきかけられた資本主義社会の嘔吐である。失業を増大させるしか手腕をもたない冷血貪慾な支配者たちは、彼らを生んだ母なる性の屈辱をもって自身の穢辱をさらしているといえるのである。

精神と肉体との愛における統一と、そのあらわれとして貞潔がある場合、その自然さ、よろこび、平安の深さは、人間の男女が感ずるすべての愉悦のなかで最も諧調にとみ、創造の魅力に満ちていると思う。

純潔ということも相対的で、愛するものに対してだけ保たれるべきものだという考えかたがある。では、自分にまだはっきりした愛の対象がない場合、その人が守るべき何かの清純というものはあり得ないのだろうか。貞潔ということは、一面から見れば、その人々の人間的な趣味のよさにかかっているとさえいえる。最も野生な人間は、食えるものは何でも食う。最も非人間的な男女は人間らしさを放棄した性へ還元して、両性関係を生きる。