Japanische Klassiker mit Furigana
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まけないおとこ
負けない男
佐々木 邦
Lesen Sie 負けない男 (まけないおとこ) von 佐々木 邦 (ささきくに) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 98.799 Zeichen · 202 Bildschirme
「有為の青年に犬のお守をさせるような人間なら、大馬鹿に相違ないと思っているんです」
「あれは社長の犬じゃない」
「それじゃ誰のですか?」
「令息のだ」
「はゝあ。それなら令息が大馬鹿です」
「社長の方は取消すかね?」
「人違いなら仕方ないです。取消しますが、令息は大馬鹿野郎です。私は所信を曲げません」
と堀尾君は如何にも口惜しそうだった。
「令息は幾ら馬鹿でも会社に関係ない」
「しかしそんな馬鹿な令息を黙って見ている親も決して悧巧じゃありません」
「君。取消した上は屑くし給え」
「はあ」
「もう宜しい。今日のことは僕が含んで置く」
「何ういう意味ですか?」
「僕の方寸に納めて、全然なかったことにして置いてやる」
「私からはお願い致しません。あなたの御随意に願います」
「君は誤解しちゃいけないよ。僕が忠告に来たからといって、君の地位に関係するんでも何でもない」
「はあ」
「初めから言っている通り、一個人と一個人の話さ」
「はあ」
「但し一個人対一個人の友情的忠告として、僕は君が将来もっと言行を慎むように勧めて置く」
「有難うございます。精々御趣旨に副いましょう」
「善意をもって言ったことだから、至らないところがあっても気にかけないでくれ給え」