Japanische Klassiker mit Furigana
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ふしょうしたせんろとつき
負傷した線路と月
小川 未明
Lesen Sie 負傷した線路と月 (ふしょうしたせんろとつき) von 小川 未明 (おがわみめい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 4.078 Zeichen · 9 Bildschirme
たいした傷ではありませんけれども、私は、身の上を考えてつくづく悲しくなりました。それで泣いていたのです。」と、レールは、答えました。
「まあ、そうでしたか……。あなたのような、強い方がお泣きなさるのは、よくよくのことでございましょう。私どもだったら、どうなってしまったかしれない。そういえば、さっきたくさんの材木と、米だわらと、石炭と、なにかの箱を、いっぱい貨車に積んでいきました。そして、今日は客車もいつもよりか長かったようでございました。山のあちらには、海があり、また、温泉などもありますから、そこへいく人たちでにぎわっていたのでしょう。それにしても、あなたの傷が、たいしたことがありませんで、ようございましたこと。」と、花は、しんせつにいいました。
レールは、きらきらと光る顔を花の方に向けて、
「やさしいあなたが、私をなぐさめてくださるので、どれほど、私は、うれしく思っているでしょう。あなたが、すぐ近くで咲かない時分はどんなに、私は、さびしかったでしょう……。」と、日ごろは、いたって強く黙っていて、辛抱しているレールは、つい涙ぐましい気持ちになりました。