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Japanische Klassiker mit Furigana

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ひんぷこうふこう

貧富幸不幸

幸田 露伴

Lesen Sie 貧富幸不幸 (ひんぷこうふこう) von 幸田 露伴 (こうだろはん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 6.021 Zeichen · 12 Bildschirme

Aozora Bunko

貧乏を嫌がり嫌がりて日を送るから愈々貧乏になる。愈々貧乏になりて極端の貧乏と面を対わすに及んで堪えられなくて死を取る。その心状は悲しむべき者である。故にその死を取らんとするに当りて偶々或事情によって死せざるを得る時は、その病的観念は却て破壊し潰滅して、そこに健的の人と更生し、即ち勇気に満ち希望に生くる人となって働き出し、そして社会に於ける地平線上の人となるに至るを得るの実例は数々見受くるところである。

忌憚無く言わしむれば、貧即不幸福の妄信が生じてより以来、人々は長い間沈淪している。しかしこれは世が未だ進歩せぬからである。砂糖気の少い者は美味で無いと信じている程度の味覚を有せる如き人々の程度であるからである。そして今日の人々は他人の有てる砂糖を我等が有ち得たらば幸福で有ろうと云うが如き妄想を有している。学者も為政者も社界の真の幸福を希求する人々も、財の分配がすべよく行われたら社会は幸福になるだろうと思っている。しかしその根本には甘味偏重の幼稚なる感じの如き財利偏重、貧乏大嫌いの幼稚なる考が強迫観念の如く附纏うている。真の幸福というものはそんなところから獲得されるものでは無い。