Japanische Klassiker mit Furigana
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ひんぷこうふこう
貧富幸不幸
幸田 露伴
Lesen Sie 貧富幸不幸 (ひんぷこうふこう) von 幸田 露伴 (こうだろはん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 6.021 Zeichen · 12 Bildschirme
甘いものは好む人が多いには相違無い。しかし甘藷など食うのは、嫌がる人になれば随分恐ろしい刑罰ぐらいに思うものもある。蛆の生じているものは食いたがらぬ人が多い。しかしチーズを嗜む者は誰が蛆を嫌がろう。蜂の卵を食うのは蛆その物を食うのであるが、嫌がらぬ段になれば高い価を払ったり、または蜂に螫されなどしてもその品を得て喜んで居る。魚や鳥獣の肉は、人々皆自己等はその新鮮なのを賞していると思っている。そして少しも嫌がって居らないのであるが、何ぞ知らん真に新鮮な肉を提供すれば、この魚は寄生動物が居るとて鰹や鰤を人々は斥くるであろうし、この※(「奚+隹」、第3水準1-93-66)肉は硬い、この牛肉は硬いとて人々は喜ばぬであろう。人々はやや陳い鰹や鰤や※(「奚+隹」、第3水準1-93-66)肉牛肉を嫌がらないで、実は自己等の嫌がらぬ度合のやや古い魚鳥獣肉を新鮮と名づけて居るのである。煙草を厭わぬ動物は少い。人間も初めて吸煙する時、咳をしたり涙をこぼしたり眩暈気味を感じたりせぬものは少い。しかし嫌がらぬ段になれば驚くべき消費を敢てして、獅子の香炉の如くに鼻の孔から白い煙を吐いて、こればかりはやめられぬなどと喜んでいる。