Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ひんみんくらぶ

貧民倶楽部

泉 鏡花

Lesen Sie 貧民倶楽部 (ひんみんくらぶ) von 泉 鏡花 (いずみきょうか) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 55.333 Zeichen · 111 Bildschirme

Aozora Bunko

、何か食べてえものは無えか。好んでみや、遠慮は不沙汰だ。なに、鰻丼だえ、相も変らずだの、五ツ六ツ誂えて来るが可い。大盤振舞をしてやろう。さてとまずお台所お松の方の召上る物はぐい極となったが、私は何にしよう。鰻の匂も鼻に附いて食いたくなし、鯛は脂肪濃し、天麩羅はしつッこいし、口取も甘たるしか、味噌吸物は胸に持つ、すましも可いが、恰好な種が無かろう。鮪の刺身はに出るによ。こうだに因ってと、あるよあるよ。白魚をからりッと煎り上げて、鷹の爪でお茶漬が、あっさりとして異う食わせる。可いかい。この辺に無かったら、吉造を河岸へ見にやんな。ついでにお茶請の御註文が、――栄太楼の金鍔か、羊羹も真平だ。芝の太々餅芳ばしくって歯につかず、ちょいといいけれど、路が遠いから気の毒だ。岡野のもなかにて御不承なさるか。そうそう藤村の鹿の子が可い。風月堂のかすてらも悪しからず、引包めて二両ばかり買うが可い。それから家の漬物はさっぱり気が無いの、土用越の沢庵、至って塩の辛きやつで黙らそうとは圧が強い。早速当座漬を拵えて醤油も亀甲万に改良することさ。」と朝から晩まで食好、食草臥れれば、緞子の夜具に大の字形の高枕、ふて寝の天井の圧に打たれて、潰れて死なぬが不思議なり。