Japanische Klassiker mit Furigana
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ひんみんくらぶ
貧民倶楽部
泉 鏡花
Lesen Sie 貧民倶楽部 (ひんみんくらぶ) von 泉 鏡花 (いずみきょうか) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 55.333 Zeichen · 111 Bildschirme
」「何でもいいやい、お丹姉さんの遊ばすことだ。」「でも気に懸るかしてこの頃は毎晩泊に来て、御両人様抱ッこで寝るぜ。」
「何、抱ッこで寝るッ、若い奴等、気の悪い談話をしてるな。」と表の戸がらりと開け、乱髪の間より鬼の面をぬっと出すは、これ鉄蔵という人間の顔なり。これに怖えてかの女の児は遁出したり。
「へん、新造を抱きたがる癖に、一廉お年寄の気でやあがる。」
鉄蔵はのさのさ入りて大胡坐。「これでも子持の親父様だ。」「そういやあ竹坊はどうした。二三日見えねえぜ。」「彼奴あ、こかしたよ。」と平気で謂う。「そりゃ旨えことをした。」「いかさま棄てる神あればかい。土橋のいうあの御面相で買手があったか。」鉄蔵は澄して煙草の粉をすぱすぱ、「何女郎じゃねえ。」という声、戸外に洩れて、(不審立聴く)一個の婀娜的、三枚襲に肩掛を着て縮緬の頭巾目深なり。
一人は起返りて、「ふむ、それでは茶屋か。」
「いんや。」
一人は膝を立直し、「温泉か。」
「大違い。」
「はてな、田舎へでも。」「やっぱり市中さ、新網の仁三によ。」「ふむ、野師の親方。」「うむ、そうだ。」「彼奴も呆れた茶人だなあ。