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Japanische Klassiker mit Furigana

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にせもの

贋物

葛西 善蔵

Lesen Sie 贋物 (にせもの) von 葛西 善蔵 (かさいぜんぞう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 21.476 Zeichen · 43 Bildschirme

Aozora Bunko

その崋山の大幅というのは、心地よげに大口を開けて尻尾を振上げた虎に老人が乗り、若者がひいている図で、色彩の美しい密画であった。

「がこれだってなかなか立派なもんじゃないか。東京の鑑定家なんていうものの言うことも迂濶に信用はできまいからね。田舎者の物だというんで変なけちをつけて、安く捲き上げるつもりかなんかしれやしないからね。……真物かもしれないぜ」

「いやどうもこの崋山はだめらしい。僕も毎日こうやってちょいちょい掛けてみてると、こいつは怪しいというような奴はだんだん襤褸が眼についてくる。でまあ、このうちで勝負をするという奴は蕭伯の二副対、直入、蕃山息游軒、蹄斎、それから雅邦、玉章、寛畝――この三本は新しい分だからむろんだいじょうぶだろう。ことにこの玉章の鶏は、先年叔父さんが上京して応挙の鯉とかを二千円で売ってきた時に、玉章に頼んで書かしてきたというんだから間違いっこはない。それから蕃山の手紙も、これは折紙つきだからだいじょうぶだ」茶掛けとでもいうのらしい蕃山の一幅は、革紐つきの時代のついた立派な桐箱にはいっていた。

雅邦とか玉章とかいう名は聞いていても、その作物を見たこともなし、まして周文とか蕭伯とか直入とかいう名は聞くも初めての耕吉には、その真贋のほどは想像にも及ばなかったが、しかし価額表と照し合せての惣