Japanische Klassiker mit Furigana
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あかいガラスのきゅうでん
赤いガラスの宮殿
小川 未明
Lesen Sie 赤いガラスの宮殿 (あかいガラスのきゅうでん) von 小川 未明 (おがわみめい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 4.930 Zeichen · 10 Bildschirme
「カア、カア。」と、からすが、外のかきの枝にとまって、しきりに鳴いています。
「なにかくれてやりたいが、今夜は、一つぶの飯もねえだ。我慢をしろよ。このくつを持って、明日は、早く売りにいってくる。そして、帰りに食べるものを買ってくるからな。」と、小屋の中で、聞こえるはずもないのに、からすにはなしをしていました。
ちょうど、そのころのことであります。ほどへだたった町の酒屋に、嫁入りがありました。その評判は、この村でもたいしたものでありました。
「三国一の嫁御というこった。あんな器量よしは、まあ、金のわらじをはいて、さがしても、ほかには二人とないという話だ。」
こんなうわさは、端から、端にまでひろまりました。平三はそれを聞くと、
「どんな、嫁御だろうな。」といって、ぼんやりと考えこんだのです。
村で、町へいって、その嫁御を見てきたものは、帰ると、その美しいことを、ほこり顔に語ったのでありました。平三は自分も、どうかして、その嫁御を見たいと思いました。しかし、そんな手づるはどこにもありません。考えたすえに、彼は酒を買いにいったら、あるいは見えまいものでもないと思ったのでした。