Japanische Klassiker mit Furigana
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あかいステッキ
赤いステッキ
壺井 栄
Lesen Sie 赤いステッキ (あかいステッキ) von 壺井 栄 (つぼいさかえ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 11.482 Zeichen · 23 Bildschirme
「はい、なに」
編物の手を休めずにお母さんは大きな声で答えると、子供たちは思い思いの言葉で、克子がみんなに石を投げたと告げた。健がいっしょでないときはいつもこれであった。またかと思いながら、下駄をつっかけて裏口へ立った。
「どうして克が石ぶつけたん」
みな黙ってお母さんの顔を見あげていた。
「みんなが何ちゃせんのに克が石ぶつけたか?」
「ん」
子供はいちようにうなずく。
「ほて、誰に石があたった?」
それには誰も答えない。
「誰ぞ、克に何ぞ性悪したんじゃないんか」
やっぱり黙っている。きれいに澄んだ十二の瞳、一重まぶたの細い目、くるくるした丸い目、目やにでよごれた目もある。だが瞳だけはひとしお美しく、今嘘をついているとも思えない清らかさで澄みわたっているのを、お母さんは痛いように感じた。そんな思いをまでこめたお母さんの射るような眼差しに、敏感な反応をしめして、十二の目はたじたじとなった。お母さんははっとして急いで笑顔を作ってみた。自分が今どんなこわい顔でこの子供たちに立ちむかっていたかを気づいたからなのであった。だが、それでもなおいつものように「ごめんしておくれのう」