Japanische Klassiker mit Furigana
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あかいひめとくろいおうじ
赤い姫と黒い皇子
小川 未明
Lesen Sie 赤い姫と黒い皇子 (あかいひめとくろいおうじ) von 小川 未明 (おがわみめい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 4.237 Zeichen · 9 Bildschirme
そして、赤い着物をきたお姫さまは、その船におすわりになりました。
青い海を、静かに、船は港から離れて、沖の方へとこぎ出たのです。空は澄んでいました。そして、遠く、かなたには、島の影がほんのりと浮かんでいたのであります。
船には、たくさんの金銀が積み込んでありましたから、その重みでか、船は沖へ出てしまって、もう、陸の方がかすんで見られなくなった時分から、だんだんと沈みかけたのでした。どんなに、三人の侍女とお姫さまは驚かれたでありましょう。
「やはり、皇子が、わたしをやらないように引っ張っているのです。」
と、お姫さまは歎かれました。
「いいえ、お姫さま。これは、あまり金や銀をたくさん船に積み込んであるからであります。金や銀の重みを去れば、船は、軽くなって浮き上がるでありましょう。」と、侍女らはいいました。
「そんなら、みんな金や、銀を海の中に投り込んでおしまいなさい。」
と、お姫さまは、侍女たちに命ぜられました。
侍女たちは、金や、銀を手に取って、一つずつ海の中に投げ込みました。陸の方では、これを知っているわずかの人だけが、お姫さまの船を見送っていたのですが、このとき、海の上が光って、水の中に沈んでいくまばゆい光を、その人々はながめました。