Japanische Klassiker mit Furigana
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あかいてぶくろ
赤い手袋
小川 未明
Lesen Sie 赤い手袋 (あかいてぶくろ) von 小川 未明 (おがわみめい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 1.644 Zeichen · 4 Bildschirme
子供はとぼとぼときかかりますと、雪の上に、真っ赤な手袋が落ちているのが目につきました。
子供は、すぐには、それを拾おうとせずに、じっと見ていましたが、そのうち、小さな手を出して、それを拾い上げて、さも珍しそうに見とれていました。子供は、前には、こんな美しいものを手にとって見たことがなかったのです。町へ出まして、いろいろりっぱなものを並べた店頭を通りましても、それは、ただ見るばかりで、名すら知らなかったのであります。
子供は、なんと思いましたか、その赤い手袋を自分のほおにすりつけました。また、いくたびとなく、それに接吻しました。けれど、それをけっして、自分の手にはめてみようとはいたしませんでした。
子供は、たいせつなものでも握ったように、それを抱くようにして、さびしい、雪道の上を、自分の家のある村の方を指して、とぼとぼと歩いてゆきました。
日暮れ方を告げる、からすの声が、遠くの森の方で聞こえていました。
子供は、やがて大きな木の下にあった、みすぼらしい小屋の前にきました。そこが子供の家であったのです。
小屋の中には、青い顔をして、母親が黙ってすわっていました。