Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

あかいふねのおきゃく

赤い船のお客

小川 未明

Lesen Sie 赤い船のお客 (あかいふねのおきゃく) von 小川 未明 (おがわみめい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 3.624 Zeichen · 8 Bildschirme

Aozora Bunko

そして、翼の白い海鳥が飛んでいました。

笛には、いくつかの小さな穴があいています。

その一つ一つの穴から、吹くと、ちがった音が出ました。

笛は短い赤と青とに、その色が塗り分けてありました。

大きな穴が一つ、小さな同じような穴が五つあいていました。

二郎がそれを吹きますと、なんともいうことのできないやさしい、いい音色が流れ出たのであります。

いい音色は、沖の方へ流れてゆきました。

また、うねうねとつづいた灰色の山を越してゆきました。

そして、沖の方へいった音色は、波の上をただよったのです。

また、砂山の上を越していった音色は、あちらの空に、円くうずくまっていた、こはく色の雲のあるところまでゆくように思われました。

海はますます穏やかに見えたのです。

そして日の光は、ますますうららかに輝いたのでした。

あくる日もまた、二郎は砂山の上へやってきました。

そして、熱心に笛を吹いていますと、一つ一つの穴から出るものは、影も形もない音ではなくて、たしかに、いろいろ奇妙な姿をした、一人一人の人間であるように思われました。

二郎は、目をつぶって笛を吹いていますと、それらの人たちが二郎の身のまわりを取りまいて、笑ったり、話をしたりしているように思われました。