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Japanische Klassiker mit Furigana

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くまとしゃしょう

赤い鳥代表作集 2

木内 高音

Lesen Sie 赤い鳥代表作集 2 (くまとしゃしょう) von 木内 高音 (きうちたかね) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 14.043 Zeichen · 29 Bildschirme

Aozora Bunko

かれは、まったく死んだようになって、心臓の鼓動までも止めるようにしていた。もっとも、そんな時にはかえって心臓はドキドキとはげしく打ったことだろうが……。じょうだんはさておき、二分……三分……そのうちにくまのけはいがしなくなったように思われた。その男は、もういいだろうと思って、かすかにうす目をあいて見たのだそうだ。――その瞬間、ザクンと一打、大きなくまの手が、かれの右の額から頭にかけて打ちおろされた。男は、むちゅうでバネ仕掛のようにとび上がって、あとはどうしたのか自分にはわからない。ともかくその男は助かったそうである。大方、くまもふいをうたれてびっくりしたのだろう。しかし、目をあいて見るまでの時間は、わずか一分か二分だったのだろうが、その男には、どんなに長く感じられたことだろう。――

つい、話が横道にそれた。――しかし、くまといっしょに貨車の中にとじこめられたまま、自分はまったく、そんな、人の話などを思いだしていたのだからみょうではないか。

「ごーっ。」

というひびきが、列車全体をつつむようにとどろきわたった。

「鉄橋だ。」

と思うと、自分はもうじっとしていられなかった。