Japanische Klassiker mit Furigana
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あかひげしんりょうたん
赤ひげ診療譚
山本 周五郎
Lesen Sie 赤ひげ診療譚 (あかひげしんりょうたん) von 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 21.864 Zeichen · 44 Bildschirme
それから町役とも話したうえ、その仏像を持っておくにに駆込み訴えをさせた。町役や家主などの同伴でなく、自分の意志で訴え出た、ということにしたのである。松蔵は町役と打合せをし、町奉行から呼び出されたらこれこれと、おくにの利分になるように申立てるつもりであった。
呼び出しはすぐにあった。松蔵は町役といっしょに出頭し、自分たちはなにも知らぬこと、おくには貧しい中でよく働き、四人の子供を怠りなく養育していること、亭主の富三郎がやくざ者で、一家の生計はおくに一人で立てていること、などを申立てた。
「するとお奉行所では」と金兵衛が続けた、「今月は北のお係りで、島田越後守さまと仰しゃるそうですが、不届きである、というのだそうです」
登は不審そうに金兵衛を見た。
「ええ」と金兵衛は登に向かって頷いた、「不届きであるって」と彼は力をこめて云った、「――よしんば盗みをはたらいたにもせよ、恩賞をめあてに、妻が良人を訴えるという法はない、人倫にそむく不届きな女である、吟味ちゅう入牢を申付ける、ということなんだそうです」
意外な結果なので、松蔵たちは言葉もなかったが、白洲をさがるときに、与力の一人がおくにのことづけを伝えた。