Japanische Klassiker mit Furigana
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せきがいせんおとこ
赤外線男
海野 十三
Lesen Sie 赤外線男 (せきがいせんおとこ) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 38.889 Zeichen · 78 Bildschirme
熊岡警官はどうだ。これは始めて会った人ではあるが、Y署では模範警官といわれているから大丈夫だろう。但しいろいろと探偵眼のあるところが、平警官として多少気に入らないこともないが、一々疑ってはきりがない。
残るは深山理学士だ。これは確かに怪しくてもいい人物だ。しかし彼は赤外線男を見たという。赤外線男が二人もあるなら格別、一人なら彼の嫌疑は薄い。ことに彼は赤外線男に襲撃され、変圧器の上へ抛り上げられていた被害者ででもある。感心しない。
然らば白丘ダリア嬢はどうだ。「赤外線男」というからには、ダリア嬢では性別が違っている。男が女装しているものとはあの溌溂たる肉体美から云って信じられない。殊に課長がやられた日には、眼を悪くしていた。あのように視力の弱っているのに、延髄を刺すというような精密正確を要することが出来るであろうか。
いや凡そ、あの部屋にいた連中は皆、闇黒の中に沈澱していたのだ。誰も視力を奪われていた。暗闇で延髄を刺すということは、誰にも出来ない筈だ。
残る嫌疑者は自分であるが、これとても同じことが云える。
然らば、誰が課長を殺したか?
ああ、赤外線男! 貴様はやっぱり存在するのか。